休職期間が終わると自動で退職になる|満了前に確認する3つの書類

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目次
  1. 満了したときの扱いは、就業規則の書き方で決まる
  2. 「退職とする」と書かれている場合
  3. 「解雇する」と書かれている場合
  4. 休職期間の長さは法律が決めていない
  5. 満了前に確認する3つの書類
  6. 1. 就業規則の休職の条項
  7. 2. 休職を命じられたときの通知
  8. 3. 主治医の診断書
  9. 復職を希望する場合
  10. 申し出た日付を必ず残す
  11. 会社が復職を認めない場合
  12. 復職の条件を提示された場合
  13. お金の確認も先にしておく
  14. 傷病手当金
  15. 離職理由がどうなるか
  16. 健康保険と年金の切り替え
  17. 休職の延長を求められるか
  18. 延長の定めがあるかを見る
  19. 規定がない場合
  20. 申し出は必ず満了日より前に
  21. 自分から辞めると言う前に
  22. 誰に相談できるか
  23. 依頼先を選ぶなら
  24. 満了日から逆算して動く

休職している間に、いつのまにか退職になっていた。この状態が起きるのは、就業規則にそう書かれているからです。

多くの会社の就業規則には「休職期間が満了しても復職できないときは退職とする」という定めがあります。この書き方だと、会社が何かをしなくても、満了日をもって退職になるという扱いになります。

気づかないうちに終わっているのは、この仕組みのためです。この記事では、満了前に確認しておくことを整理します。

満了したときの扱いは、就業規則の書き方で決まる

同じ「休職期間の満了」でも、就業規則の定め方によって2通りに分かれます。

就業規則の書き方で分かれる

就業規則の休職の条項を見る 「退職とする」 =自然退職 会社の意思表示は 不要とされる 「解雇する」 =解雇 会社が解雇の意思 表示をする必要 満了日に自動で終わる 労契法16条の枠がかかる どちらでも、復職の可否を争う余地は残る 医師が復職可能と判断しているのに認められない場合 主治医の診断書と、復職を申し出た日付を残す 満了日を過ぎる前に動くほうが選択肢が多い
まず自分の会社がどちらの書き方なのかを確認してください。

「退職とする」と書かれている場合

自然退職と呼ばれる扱いです。満了日をもって労働契約が終わるという定めなので、会社が改めて何かを通知しなくても退職になるとされています。

通知が来ないことは、まだ在籍している証拠にはなりません。

「解雇する」と書かれている場合

会社が解雇の意思表示をして初めて労働契約が終わります。この場合は解雇なので、労働契約法第16条の枠がかかります。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

——労働契約法 第16条(e-Gov 法令検索)

休職期間の長さは法律が決めていない

労働基準法に、休職期間の長さを定めた規定はありません。厚生労働省のモデル就業規則にも休職の条項の例がありますが、期間は会社が決めるものです。

勤続年数によって長さが変わる会社もあります。自分の場合が何か月なのかを、数字で把握してください。

満了前に確認する3つの書類

1. 就業規則の休職の条項

見るのは次の3点です。

  • 休職期間は何か月か(勤続年数で変わるか)
  • 満了したときに「退職とする」のか「解雇する」のか
  • 復職の判断を誰がどう行うと書かれているか

就業規則は会社に開示を求められます。手元にない場合は、社内の共有フォルダを探すか、人事に請求してください。

2. 休職を命じられたときの通知

休職の開始日が書かれているはずです。開始日が分からないと満了日が計算できません。

書面が手元にない場合は、給与明細で休職に入った月を確認する方法もあります。

3. 主治医の診断書

復職を希望するなら、これがいちばん重要な書類になります。

会社に提出する期限が就業規則で決まっていることがあります。期限を過ぎると、復職の意思がなかったものとして扱われる余地が生まれます。

書類 どこで手に入るか 見るポイント
就業規則(休職の条項) 社内共有・人事に請求 期間・満了時の扱い・復職の判断方法
休職の通知 休職開始時に受け取った書面 開始日と満了予定日
主治医の診断書 通院先 復職可否の記載・提出期限に間に合うか

復職を希望する場合

申し出た日付を必ず残す

「復職したい」と伝えた日付は、あとで効いてきます。口頭で伝えた場合も、その日のうちにメールで同じ内容を送っておいてください。

満了日ぎりぎりに申し出ると、会社側の検討時間がないことを理由に処理が進まないことがあります。余裕を持って動いてください。

会社が復職を認めない場合

主治医が復職できると判断しているのに、会社が認めずに退職扱いにすることがあります。産業医の意見と主治医の意見が食い違う場合もあります。

この場合、その扱いを争う余地があります。ただし争えるかどうかは個別の事情によります。主治医の診断書と、申し出た日付の記録を持って相談してください。

復職の条件を提示された場合

「時短勤務なら」「別の部署なら」といった条件が出ることがあります。条件の内容と、それを提示された日付を記録してください。

条件を断ったことが、復職の意思がなかったと解釈される場合があります。断る場合も、その理由を文字で残しておいてください。

お金の確認も先にしておく

傷病手当金

支給される期間には上限があり、退職後も一定の条件を満たせば受け取れる場合があります。

条件と期間は加入している健康保険によって違います。協会けんぽの傷病手当金の案内か、ご自身の健康保険組合の案内で確認してください。

退職の時期によって扱いが変わることがあるため、辞める前に確認してください。

離職理由がどうなるか

自然退職の場合、離職票にどう記載されるかで失業給付の受け取り方が変わります。

自分から辞めた形になると、待期期間の満了後さらに1か月以上3か月以内は基本手当が出ないことになります。

離職理由の扱いについては退職勧奨を自己都合にされたときで詳しく整理しています。

健康保険と年金の切り替え

退職すると、健康保険を任意継続するか国民健康保険に入るかを選ぶことになります。年金も切り替えが必要です。

手続き先は公的な相談窓口の一覧にまとめています。

休職の延長を求められるか

満了が近いのに復職の見通しが立たない場合、期間を延ばしてもらえないかを考える方がいます。

延長の定めがあるかを見る

就業規則に延長の規定を置いている会社があります。「会社が必要と認めたときは期間を延長することがある」といった書き方です。

規定があるなら、誰がどう判断するのかも書かれているはずです。そこまで確認してから申し出てください。

規定がない場合

延長の定めがなくても、会社が個別に認める余地はあります。ただし義務ではないため、断られることもあります。

申し出るなら、主治医の見通し(あとどれくらいで復職できそうか)を診断書に書いてもらったうえで出すほうが通りやすくなります。

申し出は必ず満了日より前に

満了日を過ぎてからでは、延長ではなく「いったん退職したうえでの再雇用」という別の話になります。扱いがまったく変わります。

日付を確認して、余裕を持って動いてください。

自分から辞めると言う前に

満了が近づくと、会社から「自分から辞めたことにしないか」と言われることがあります。

急いで結論を出さないでください。自分から辞めると、離職理由の扱いが変わります。

判断の材料が揃っていない段階で退職届を出すと、後から取り返すのに手間がかかります。就業規則の定めと満了日を確認してからで間に合います。

誰に相談できるか

復職の可否や退職扱いの妥当性は、会社との間で認識が食い違う場面です。

依頼先ごとに、対応できるとされている範囲
依頼先退職の意思を会社に伝える有給・退職日・未払い賃金の話し合い損害賠償の請求や訴訟への対応
弁護士対応できる対応できる対応できる
労働組合対応できる団体交渉として対応できる対応範囲外
民間企業対応できる対応範囲外対応範囲外

労働組合の代表者や委任を受けた者は、労働組合法第6条により使用者と交渉する権限を有するとされています。いっぽう弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を業として取り扱うことは弁護士法第72条で禁じられており、民間企業が会社と交渉した場合はこの規定に触れる可能性が指摘されています。自分の事情がどれにあたるかの判断は弁護士の領分です。条文:労働組合法弁護士法(e-Gov法令検索・2026年8月確認)

復職を認めるかどうかは、主治医の診断書をどう評価するかという判断が絡みます。会社の判断に異議を述べる場面になるため、退職の連絡を取り次ぐだけの立場では扱えません。

無料で使える窓口もあります。就業規則を持って総合労働相談コーナーに行けば、自分の会社の定めがどちらの型なのかを確認できます。

体調の都合で日中に動けない場合は労働条件相談ほっとラインが使えます。

依頼先を選ぶなら

復職を諦めていて、退職の手続きだけを進めたいなら、伝えるところまでで足ります。復職や退職扱いの妥当性を争うなら、代理人として動ける立場が必要になります。

退職扱いを争う場合の相談先を見てみる

満了日から逆算して動く

やることは3つです。就業規則で満了日を確認する。復職するかどうかを決める。診断書の提出期限に間に合わせる。

満了日を過ぎてからでは選べる道が減ります。日付を確認するところから始めてください。

よくある質問

会社から何も言われないまま休職期間が終わりました。もう退職になっているのですか。

就業規則の定め方によります。自動退職とする定めであれば、会社の意思表示がなくても満了で退職になるという扱いが一般的です。解雇とする定めであれば、会社が解雇の意思表示をする必要があります。まず就業規則の休職の条項を確認してください。会社に開示を求めることができます。

主治医は復職できると言っていますが、会社が認めてくれません。

会社が正当な理由なく復職を認めずに退職扱いにした場合、その扱いを争う余地があります。労働契約法第16条は、解雇について客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない場合は無効と定めています。主治医の診断書と、会社に復職を申し出た日付の記録を残しておいてください。

休職期間はどれくらいが普通ですか。

労働基準法に休職期間の長さを定めた規定はありません。会社が就業規則で決めているため、勤続年数によって変わる会社もあります。自分の期間は就業規則の休職の条項に書かれています。何か月なのかを数字で把握してから動いてください。

傷病手当金はいつまで受け取れますか。

支給される期間には上限があり、退職後も一定の条件を満たせば受け取れる場合があります。条件と期間は加入している健康保険によって異なるため、協会けんぽまたはご自身の健康保険組合の案内で確認してください。退職の時期によって扱いが変わることがあるので、辞める前に確認することをおすすめします。

満了が近いのですが、自分から辞めたほうがよいですか。

急いで結論を出さないでください。自分から辞めると離職理由の扱いが変わり、失業給付の受け取り方に影響することがあります。まず就業規則の定めを確認し、満了日と復職の判断がいつ行われるのかを把握してから決めてください。

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