不妊治療と仕事が両立できず辞める|法律に専用の休暇は無い

カテゴリ: 揉めてはいない

本ページはプロモーション(広告)を含みます。

目次
  1. 法定の制度が無いことを確認する
  2. 育介法に規定は無い
  3. だから会社ごとに差が出る
  4. 制度が無いことは違法ではない
  5. 使えるもの
  6. 年次有給休暇
  7. 時間単位の年休
  8. 会社独自の制度
  9. 相談する場合
  10. 辞めた場合の扱い
  11. 経由する条文
  12. 該当すると何が変わるか
  13. 断定できない部分
  14. 持っていくもの
  15. 受給期間を延ばす
  16. 治療に専念する場合
  17. 申し出をしないと
  18. 有期契約で働いている場合
  19. 更新されなかった場合は別の号
  20. 3年以上更新されている場合
  21. 契約期間の途中で辞める場合
  22. 会社の対応に問題がある場合
  23. 制度の利用を断られた
  24. 通院を理由に不利益な扱いを受けた
  25. 相談先
  26. 辞めるかを決める前に
  27. 制度を先に確認する
  28. 勤務の調整を相談する
  29. 収入の見通しを立てる
  30. 保険の切り替え
  31. 決めたら日付から
  32. 誰に頼めるか
  33. 依頼先を選ぶなら
  34. まず就業規則を開く

通院の日程が読めない。急に呼ばれる。そのたびに休みを申し出るのが重い。

先に正直に書きます。この分野には法律で用意された専用の休暇がありません。育児・介護休業法の条文を確認しましたが、不妊治療という言葉は1か所も出てきません。

だから使えるものと、辞めた場合の扱いを分けて整理します。

使えるものは限られている

法定の専用休暇 育介法に規定は無い 年次有給休暇 理由を告げずに取得できる 会社独自の制度 就業規則で確認する 辞めた場合は規則19条の2第2号を経由する 「正当な理由」に当たるかは行政が判断 診断書と通院の記録を残しておく
法定の制度が無いぶん、記録の価値が上がります。

法定の制度が無いことを確認する

育介法に規定は無い

育児・介護休業法は、育児休業、介護休業、子の看護等休暇、所定外労働の制限、時間外労働の制限、所定労働時間の短縮措置を定めています。

不妊治療に関する規定は置かれていません。

だから会社ごとに差が出る

制度がある会社と無い会社で、続けやすさが大きく変わります。就業規則を確認するところから始めてください。

制度が無いことは違法ではない

義務づける条文が無いため、制度を設けていないこと自体を問題にはできません。

使えるもの

年次有給休暇

労働基準法第39条にもとづく休暇です。

理由を告げる義務はありません。同条は使用者に時季を変更する権利を認めていますが、理由の申告を要件にはしていません。

残日数の確認と逆算は有給を全部使ってから辞めるにまとめています。

時間単位の年休

労使協定があれば、年に5日を限度に時間単位で取得できる仕組みが置かれていることがあります。

通院が半日で済む場合に使えます。就業規則を確認してください。

会社独自の制度

制度の例 確認する場所
不妊治療休暇・特別休暇 就業規則の休暇の条項
フレックスタイム 労使協定
テレワーク 社内規程
時差出勤 勤務時間の条項
失効した年休の積立 休暇の条項

労働基準法106条は就業規則を労働者に周知させなければならないと定めています。提示を求められるものです。

相談する場合

伝える範囲は選べます。「通院が必要」までで、内容を詳しく話す必要はありません。

理由の伝え方は退職理由はどこまで言うかにまとめています。

辞めた場合の扱い

経由する条文

雇用保険法施行規則第19条の2は、特定理由離職者について次の2つを挙げています。

  1. 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、更新を希望したのに合意が成立しなかったこと
  2. 法第33条第1項の正当な理由

体調や通院の事情は、2番目を経由する形になります。

該当すると何が変わるか

雇用保険法13条2項により、受給資格の要件が離職前1年間に被保険者期間6か月以上に緩みます。一般は2年間に12か月以上です。

断定できない部分

「正当な理由」の具体的な当てはめは、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従って行います。同法33条2項が定めています。

このページで該当すると判断することはできません。

持っていくもの

  1. 診断書または通院を示す書類
  2. 通院した日が分かる記録
  3. 勤務の調整を相談したやり取り
  4. 会社の回答

相談した記録があると、続けようとしたうえで難しかったという経緯を示せます。

受給期間を延ばす

雇用保険法第20条第1項は、疾病その他の理由により引き続き30日以上職業に就くことができない場合、申し出れば受給期間に日数を加算できるとしています。上限は4年です。

治療に専念する場合

すぐに求職の申込みができない状態なら、この申し出をしておいてください。

申し出をしないと

受給期間は離職の日の翌日から1年です。この間に手続きが終わらないと、日数が残っていても受け取れません。

日数の計算は失業給付はいつから何日もらえるかにまとめています。

有期契約で働いている場合

更新されなかった場合は別の号

規則19条の2第1号は、期間の定めのある労働契約の期間が満了し、更新を希望したのに合意が成立しなかった場合を挙げています。

通院のために更新を断られた形なら、こちらに当たる余地があります。更新を希望した記録を残してください。

3年以上更新されている場合

規則36条7号は、更新により3年以上引き続き雇用された後に更新されないことを挙げています。こちらは特定受給資格者の側です。

扱いの違いは契約社員が期間の途中で辞めたいにまとめています。

契約期間の途中で辞める場合

民法628条の枠になります。期間の定めのない雇用とは前提が違うため、契約書の期間の欄を先に確認してください。

会社の対応に問題がある場合

制度の利用を断られた

法定の制度ではないため、会社の制度の運用の問題になります。規程に定めがあるのに使わせない場合は、その事実を記録してください。

通院を理由に不利益な扱いを受けた

評価が下がった、担当を外された、退職を勧められた。この場合は別の問題になります。

雇用保険法施行規則36条8号は「就業環境が著しく害されるような言動」、9号は「事業主から退職するよう勧奨を受けたこと」を挙げています。

整理は会社都合になる条件は省令に並んでいるにまとめています。

相談先

都道府県労働局の雇用環境・均等部門、または総合労働相談コーナーです。無料で相談できます。

辞めるかを決める前に

制度を先に確認する

就業規則を読むだけで、選択肢が増えることがあります。辞めると伝える前にやってください。

勤務の調整を相談する

制度が無くても、相談すること自体はできます。断られた場合、その記録が後で使えます。

収入の見通しを立てる

治療を続けながら無収入になる期間を計算してください。

最後の給料の時期、住民税がまとめて引かれる可能性、保険料の切り替え。この3つが同時に来ます。

順番は退職までにやることの一覧にまとめています。

保険の切り替え

任意継続と国民健康保険で保険料が変わります。治療費の負担が続くなら、ここも比べてください。

比べ方は保険証の返却と切り替えにまとめています。

決めたら日付から

退職日を決めれば、逆算で伝える日が決まります。日程の作り方は退職は何日前に言えばいいのかにまとめています。

誰に頼めるか

依頼先ごとに、対応できるとされている範囲
依頼先退職の意思を会社に伝える有給・退職日・未払い賃金の話し合い損害賠償の請求や訴訟への対応
弁護士対応できる対応できる対応できる
労働組合対応できる団体交渉として対応できる対応範囲外
民間企業対応できる対応範囲外対応範囲外

労働組合の代表者や委任を受けた者は、労働組合法第6条により使用者と交渉する権限を有するとされています。いっぽう弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を業として取り扱うことは弁護士法第72条で禁じられており、民間企業が会社と交渉した場合はこの規定に触れる可能性が指摘されています。自分の事情がどれにあたるかの判断は弁護士の領分です。条文:労働組合法弁護士法(e-Gov法令検索・2026年8月確認)

事情を詳しく話さずに辞めたいだけなら、伝えるところまでで進みます。理由は「一身上の都合」で足ります。

制度の利用を拒まれた、通院を理由に不利益な扱いを受けた。ここからは扱える相手が変わります。

依頼先を選ぶなら

依頼先に事情を詳しく伝える必要があるかは、申し込み前に確認してください。会社に伝える理由は「一身上の都合」で足ります。

主要なサービスの料金を並べた比較はどこに頼むかにまとめています。

事情を説明せずに進める場合の料金を見てみる

まず就業規則を開く

法定の制度が無いぶん、会社の規程に何があるかで状況が変わります。

制度が無く、調整もできないと分かった時点で、記録を残しながら退職日を決めてください。

よくある質問

不妊治療のための休暇制度はありますか。

法律で義務づけられた専用の休暇はありません。育児・介護休業法の条文にも不妊治療という言葉は出てきません。使えるのは年次有給休暇と、会社が独自に設けている制度です。

会社に伝えないと休めませんか。

年次有給休暇は理由を告げずに取得できます。労働基準法39条は使用者に時季変更権を認めていますが、理由の申告を要件にはしていません。伝えるかどうかは選べます。

辞めた場合、失業給付はどうなりますか。

雇用保険法施行規則19条の2第2号は、特定理由離職者の一つとして法33条1項の正当な理由を挙げています。体調や通院の事情がこれに当たるかは公共職業安定所長が判断します。診断書や通院の記録を持参してください。

治療を続けながら働く方法はありませんか。

会社に制度があるかを就業規則で確認してください。時間単位の年休、フレックス、テレワークなどが使える場合があります。制度が無くても、勤務の調整を相談すること自体はできます。

すぐ働けない場合の手続きは。

雇用保険法20条1項は、疾病その他の理由により引き続き30日以上職業に就くことができない場合、申し出れば受給期間に日数を加算できるとしています。上限は4年です。働ける状態になってから受け取る形にできます。

料金と対応範囲を見てから決められます

公式サイトで料金と対応範囲を見る