目次
- 会社側の期限
- 10日以内
- 離職の場合は書類が増える
- 手元に届く時期
- 届かない原因
- 「交付を希望しない」扱いになっている
- 59歳以上は例外
- 会社が届出をしていない
- 送付先が間違っている
- 確認する手順
- 1. 会社に発行の状況を聞く
- 2. ハローワークに確認する
- 3. 会社が応じない場合
- 4. 記録を残す
- 窓口を間違えない
- 離職理由の記載が違う場合
- 確認する欄
- 異議を申し立てられる
- 材料を持っていく
- 退職勧奨だった場合
- 退職証明書との違い
- 根拠が違う
- 書かれる内容
- 使う場面
- 請求の仕方
- 届いたあとにすること
- 記載を確認する
- 賃金の額を明細と照らす
- 手続きに持っていくもの
- そのほかの手続き
- 会社と連絡が取れない場合
- 退職代行を使った場合
- 自分で連絡したくない場合
- 会社が廃業した場合
- 誰に頼めるか
- 依頼先を選ぶなら
- まず「希望する」と伝える
失業給付の手続きに行こうとしたら、離職票が届いていない。会社に聞きにくくて、そのまま止まっている。
会社側の期限は規則に書かれています。過ぎているなら、催促する根拠があります。
届くまでの経路
会社側の期限
雇用保険法施行規則第7条は次のように定めています。
事業主は、(中略)その雇用する労働者が当該事業主の行う適用事業に係る被保険者でなくなつたことについて、当該事実のあつた日の翌日から起算して十日以内に、雇用保険被保険者資格喪失届(中略)を(中略)公共職業安定所の長に提出しなければならない。
——雇用保険法施行規則 第7条(e-Gov 法令検索)
10日以内
離職した日の翌日から起算して10日以内です。
離職の場合は書類が増える
同じ条文は、被保険者でなくなった原因が離職である場合、離職証明書と賃金台帳などを添えることを求めています。
手元に届く時期
会社の届出、ハローワークでの処理、会社を経由した送付。この経路をたどるため、実際には退職後2週間ほどが目安になります。
届かない原因
「交付を希望しない」扱いになっている
いちばん多い原因です。同規則第3項は次のように定めています。
事業主は、第一項の規定により当該資格喪失届を提出する際に当該被保険者が雇用保険被保険者離職票(中略)の交付を希望しないときは、(中略)離職証明書を添えないことができる。ただし、離職の日において五十九歳以上である被保険者については、この限りでない。
——雇用保険法施行規則 第7条(e-Gov 法令検索)
希望する旨を伝えていない場合、この扱いで処理されている可能性があります。
転職先が決まっている人だと会社が判断して、添付を省いていることもあります。
59歳以上は例外
離職の日において59歳以上である場合、希望の有無にかかわらず離職証明書を添える必要があります。
会社が届出をしていない
そもそも資格喪失届が出ていない場合です。ハローワークで確認できます。
送付先が間違っている
住所が変わっている、旧住所に送られた、という場合です。
確認する手順
1. 会社に発行の状況を聞く
「離職票の発行をお願いします」と、記録の残る方法で伝えてください。
離職票の交付を希望いたします。発行の状況をお知らせいただけますでしょうか。 送付先は下記の住所でお願いいたします。
希望する旨を明示するのが要点です。
2. ハローワークに確認する
会社が資格喪失届を出しているかを確認できます。出ていれば、どの段階で止まっているかが分かります。
3. 会社が応じない場合
ハローワークに相談してください。会社への確認が行われます。
4. 記録を残す
いつ請求して、どう回答があったか。日付が分かる形で残しておいてください。
| 手順 | 相手 | 残すもの |
|---|---|---|
| 交付を希望する旨を伝える | 会社 | 送信した記録 |
| 届出の有無を確認する | ハローワーク | 確認した日付 |
| 催促する | 会社 | 回答の内容 |
| 相談する | ハローワーク | 経緯のメモ |
窓口を間違えない
| 書類 | 相談先 |
|---|---|
| 離職票 | ハローワーク |
| 源泉徴収票 | 税務署 |
| 未払いの賃金 | 労働基準監督署 |
| 貸与品や私物 | 会社(応じない場合は総合労働相談コーナー) |
離職票は雇用保険の書類なので、労働基準監督署ではありません。
源泉徴収票が届かない場合は源泉徴収票が届かないにまとめています。
離職理由の記載が違う場合
確認する欄
離職票には、事業主が記入した離職理由と、本人が記入する欄があります。
異議を申し立てられる
事業主の記載に同意できない場合、その旨を記入してハローワークに提出できます。
材料を持っていく
退職に至った経緯が分かるやり取り、面談の記録、書面。あるほど判断がしやすくなります。
退職勧奨だった場合
自己都合として処理されていると、給付の扱いが変わります。詳しくは退職勧奨なのに自己都合にされたにまとめています。
退職証明書との違い
似た書類として退職証明書があります。用途が違うため、混同しないでください。
根拠が違う
退職証明書は労働基準法22条にもとづくもので、労働者が請求した場合に会社が交付するものです。離職票は雇用保険の書類です。
書かれる内容
同条は、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の事由について、労働者の請求した事項を記載すると定めています。
労働者が請求しない事項を記入してはならないとも書かれています。書いてほしくない項目は外せます。
使う場面
転職先から在籍の証明を求められた場合や、離職票が届くまでの間に必要になった場合に使えます。
請求の仕方
会社に請求してください。労働基準法にもとづく書類なので、応じない場合の窓口は労働基準監督署です。
届いたあとにすること
記載を確認する
氏名、被保険者番号、離職年月日、賃金の額、離職理由。この5つを見てください。
賃金の額を明細と照らす
給付の額の計算に使われます。過去の給与明細と合っているかを確認してください。
手続きに持っていくもの
- 離職票
- 本人確認の書類
- 証明写真
- 預金通帳かキャッシュカード
- マイナンバーが分かるもの
必要なものは窓口によって異なることがあるため、行く前に管轄のハローワークで確認してください。
そのほかの手続き
健康保険と年金の切り替えも並行して進みます。順番は退職したあとに必要な手続きにまとめています。
会社と連絡が取れない場合
退職代行を使った場合
依頼先が窓口になっているなら、書類の催促も含めて対応してもらえることがあります。対応してもらえる期間を確認しておいてください。
自分で連絡したくない場合
ハローワークからの確認という形にできます。会社に直接催促しなくても進みます。
会社が廃業した場合
ハローワークに相談してください。事業所が無くなっている場合の手続きが用意されています。
誰に頼めるか
| 依頼先 | 退職の意思を会社に伝える | 有給・退職日・未払い賃金の話し合い | 損害賠償の請求や訴訟への対応 |
|---|---|---|---|
| 弁護士 | 対応できる | 対応できる | 対応できる |
| 労働組合 | 対応できる | 団体交渉として対応できる | 対応範囲外 |
| 民間企業 | 対応できる | 対応範囲外 | 対応範囲外 |
労働組合の代表者や委任を受けた者は、労働組合法第6条により使用者と交渉する権限を有するとされています。いっぽう弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を業として取り扱うことは弁護士法第72条で禁じられており、民間企業が会社と交渉した場合はこの規定に触れる可能性が指摘されています。自分の事情がどれにあたるかの判断は弁護士の領分です。条文:労働組合法/弁護士法(e-Gov法令検索・2026年8月確認)
書類を送ってもらうよう伝えるだけなら、対応範囲は伝えるところまでで足ります。
離職理由を巡って会社と主張が食い違っている場合は、記載の訂正を求める話になります。扱える相手が変わります。
無料で見立てを得たい場合は総合労働相談コーナーに相談できます。
依頼先を選ぶなら
退職後の書類のやり取りまで対応してもらえる期間を、申し込み前に確認してください。ここを聞いていないと、離職票が止まったときに自分で動くことになります。
主要なサービスの料金を並べた比較はどこに頼むかにまとめています。
まず「希望する」と伝える
届かない原因の多くが、希望していない扱いで処理されている点にあります。
記録の残る方法で1通送ってください。そのうえで10日を過ぎているなら、ハローワークに相談できます。
よくある質問
離職票はいつ届きますか。
雇用保険法施行規則7条は、被保険者でなくなった事実のあった日の翌日から起算して10日以内に、事業主が資格喪失届を提出することとしています。そこからハローワークでの処理を経て届くため、実際に手元に来るのは退職後2週間ほどが目安になります。
1か月経っても届きません。
まず会社に発行の状況を確認してください。応じない場合や連絡が取れない場合は、ハローワークに相談できます。会社が届け出ていない場合、ハローワークから確認が行われます。
会社に「離職票は出せない」と言われました。
同規則3項は、本人が離職票の交付を希望しないときに離職証明書を添えないことができるとしています。希望する旨を伝えていない場合、その扱いで処理されている可能性があります。希望する旨を記録の残る方法で伝えてください。
離職理由が実際と違って書かれています。
離職票には本人が記入する欄と異議を申し立てる欄があります。事業主の記載に同意できない場合、その旨を書いてハローワークに提出できます。経緯を示す記録があれば併せて持参してください。
転職先が決まっている場合も必要ですか。
失業給付を受けないなら手続きには使いませんが、次の就職までに空白がある場合や、その後の手続きで求められることがあります。受け取っておくほうが確実です。
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