目次
- 後払いの条件を公式で確認する
- 「完全後払い」には審査がある
- 期限の起算点は確認する
- 手数料がかかる形もある
- 総額で比べる
- 運営主体も同時に見る
- 即ヤメは民間企業
- OITOMAは労働組合が運営
- 争いがあるなら後払いを優先しない
- 費用をかけずに進める
- 辞めること自体に費用はかからない
- 書面で成立する
- 退職届の文例
- 出社せずに終える
- 無料で相談できる窓口
- 手元の資金を計算する
- 有給が残っていれば賃金が出る
- 最後の給料はいつ入るか
- 住民税で減る時期がある
- 失業給付までの期間
- 支払えない状態で困る手続き
- 払えない場合の相談先
- 年金は免除の制度がある
- 放置しない
- 後払いで気をつけること
- 支払い忘れが残る
- 審査に通らない場合
- 退職できなかった場合の扱い
- 手数料は返ってこない
- 判断の順番
- 1. 争っていることがあるか
- 2. 自分で書面を出せるか
- 3. 総額で比べる
- 4. 支払いの条件を公式で確認する
- 依頼先を選ぶなら
- まず自分で出せるかを確かめる
辞めたいのに、依頼する費用が手元にない。給料日まで動けないと思って止まっている方に向けた記事です。
選択肢は3つあります。後払いを使う、費用をかけずに自分で進める、給付や手続きで手元の資金を確保する。順に見ていきます。
3つの道がある
後払いの条件を公式で確認する
以下は2026年8月4日時点で各社の公式サイトに表示されていた内容です。条件は変わるため、申し込み前に必ず公式で確認してください。
| サービス | 支払い方式 | 期限・手数料 |
|---|---|---|
| 退職代行即ヤメ | 完全後払い(審査あり) | 1週間以内。退職できなかった場合は支払い不要と表示 |
| 退職代行OITOMA | 前払いと後払いを選べる | 後払いは手数料9,000円(税込)、申し込みから最長1か月 |
「完全後払い」には審査がある
即ヤメの公式サイトは、完全後払い制を導入していると書いたうえで「審査あり」と表示しています。
申し込めば必ず後払いになる、というものではありません。
期限の起算点は確認する
即ヤメの公式サイトでは、流れの説明に「退職日が受理されましたら、1週間以内に」、FAQに「ご依頼日より1週間以内に」と書かれています。
同じサイトの中でも表記が揺れているため、申し込み時に確認してください。
手数料がかかる形もある
OITOMAは後払いに手数料9,000円(税込)がかかると表示しています。料金20,000円に足すと29,000円になります。
総額で比べる
手数料を足した金額と、前払いのサービスの金額を並べてください。順位が入れ替わります。
主要なサービスの料金はどこに頼むかにまとめています。
運営主体も同時に見る
後払いかどうかで選ぶと、対応範囲を見落とします。
| 依頼先 | 退職の意思を会社に伝える | 有給・退職日・未払い賃金の話し合い | 損害賠償の請求や訴訟への対応 |
|---|---|---|---|
| 弁護士 | 対応できる | 対応できる | 対応できる |
| 労働組合 | 対応できる | 団体交渉として対応できる | 対応範囲外 |
| 民間企業 | 対応できる | 対応範囲外 | 対応範囲外 |
労働組合の代表者や委任を受けた者は、労働組合法第6条により使用者と交渉する権限を有するとされています。いっぽう弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を業として取り扱うことは弁護士法第72条で禁じられており、民間企業が会社と交渉した場合はこの規定に触れる可能性が指摘されています。自分の事情がどれにあたるかの判断は弁護士の領分です。条文:労働組合法/弁護士法(e-Gov法令検索・2026年8月確認)
即ヤメは民間企業
公式サイトの会社概要と特定商取引法に基づく表記には、ネルサポート株式会社と記載されています。労働組合の記載はありません。
意思を伝えて窓口になるところまでが対応範囲になります。
OITOMAは労働組合が運営
公式サイトは「退職代行OITOMAは労働組合が運営」と表示し、運営労働組合として労働組合運営日本通信ユニオンを挙げています。
有給や退職日の話し合いが必要な場合、この差が効きます。
争いがあるなら後払いを優先しない
未払いがある、有給を断られている。この状態で範囲の狭い依頼先を選ぶと、途中で止まります。
判断の枠組みは退職代行は失敗するのかにまとめています。
費用をかけずに進める
争っていることが何もないなら、こちらで足ります。
辞めること自体に費用はかからない
民法第627条は、期間の定めのない雇用について、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了すると定めています。
会社の承認は要件ではありません。
書面で成立する
郵便代と紙代だけで済みます。メールで送るなら、それもかかりません。
文面はメール・LINEで退職を伝えてよいかに置いています。
退職届の文例
そのまま写せる形を退職届の書き方に置いています。手書きでなくて構いません。
出社せずに終える
貸与品も書類も郵送で済みます。手順は上司と顔を合わせずに辞めるにまとめています。
無料で相談できる窓口
総合労働相談コーナーは無料です。自分の状況で依頼が必要かの見立てが得られます。
手元の資金を計算する
辞めた後にいくら入るかが読めると、判断が変わります。
有給が残っていれば賃金が出る
退職日までに消化すれば、その分の賃金は支払われます。欠勤で埋めるより手取りが増えます。
逆算は有給を全部使ってから辞めるにまとめています。
最後の給料はいつ入るか
月末締め翌月25日払いの会社を月の途中で辞めたなら、入るのはその25日です。依頼した費用の支払期限が1週間なら、給料より先に来ることになります。
住民税で減る時期がある
1月から4月に辞めると、残りの住民税が最後の給料からまとめて引かれます。
計算は住民税がまとめて引かれるにまとめています。
失業給付までの期間
自己都合の場合、待期7日のあとに給付制限の期間が置かれます。雇用保険法33条は1か月以上3か月以内の間で公共職業安定所長が定める期間としています。
日数の計算は失業給付はいつから何日もらえるかにまとめています。
支払えない状態で困る手続き
退職の費用以外にも、辞めた直後に出ていくものがあります。
| 出ていくもの | 時期 |
|---|---|
| 国民健康保険料 | 加入の手続き後に納付書が届く |
| 国民年金保険料 | 同上 |
| 住民税の残り | 普通徴収に切り替わった分 |
払えない場合の相談先
市区町村の窓口です。分割の回数を増やす、納付の時期を待ってもらうといった対応が用意されていることがあります。
年金は免除の制度がある
国民年金には免除や納付猶予の制度があります。窓口で相談してください。
放置しない
延滞金がつきます。届いた時点で相談してください。
後払いで気をつけること
支払い忘れが残る
退職が終わって落ち着いたころに期限が来ます。カレンダーに入れておいてください。
審査に通らない場合
前払いに切り替えるか、別の依頼先を探すことになります。断られた時点で日程が数日ずれます。
退職できなかった場合の扱い
「支払い不要」と表示しているサービスがあります。その条件がどこに書かれているかを、申し込み前に確認してください。
手数料は返ってこない
退職が完了すれば、手数料も込みで支払う形になります。前払いにできる資金があるなら、そちらのほうが安く済みます。
判断の順番
1. 争っていることがあるか
有給、未払い、退職日、返還の請求。1つでも認識が食い違っているなら、範囲の広い依頼先が要ります。
2. 自分で書面を出せるか
出せるなら、費用はかかりません。止まっているのが人間関係であるなら、次に進みます。
3. 総額で比べる
後払いの手数料を足した金額と、前払いの金額を並べてください。
4. 支払いの条件を公式で確認する
審査の有無、期限、起算点、退職できなかった場合の扱い。この4つです。
依頼先を選ぶなら
後払いを選ぶ場合も、対応範囲を先に確認してください。安く始めても、範囲が足りなければ途中で止まります。
まず自分で出せるかを確かめる
争っていないなら、費用をかけずに終わる可能性があります。文面はこのサイトに用意してあります。
そのうえで動けない場合に、後払いの条件を比べてください。手数料を足した総額で見るのが要点です。
よくある質問
お金が無くても退職代行を頼めますか。
後払いに対応しているサービスがあります。ただし完全後払いを掲げているところには審査があると表示されています。条件は変わることがあるため、申し込み前に公式サイトで確認してください。
後払いにすると高くなりますか。
手数料がかかる形と、かからない形があります。手数料を足すと前払いの安いサービスを上回ることがあるため、総額で比べてください。
いつまでに払うのですか。
サービスによって違います。退職代行即ヤメは1週間以内、退職代行OITOMAは申し込みから最長1か月までと表示しています。起算点の表記が公式サイト内でも揺れている場合があるため、申し込み時に確認してください。
費用をかけずに辞められますか。
辞めること自体に費用はかかりません。民法627条は期間の定めのない雇用について、解約の申入れの日から2週間を経過することで終了するとしています。書面を出すところまでは自分でできます。
分割払いはできますか。
クレジットカードでの支払いに対応しているサービスがあり、カード会社の側で分割にできる場合があります。サービス自体が分割を用意しているかは、公式サイトで確認してください。
関連する記事
-
使うと再就職に響くのか、職場に居づらくならないか。実際に起きる不利益と、起きないと考えてよいものを分けて整理しました。使わずに済ませたほうがよい場合も書いています。
-
年間の離職者は719万人。各社は数万件の実績を公表しています。ただし利用率を計算することはできません。公表されている数字を実際に集めて、なぜ割り算が成り立たないのかを示します。
-
辞められなかった、会社に怒鳴られた、といった話が怖くて踏み切れない。実際に止まるのはどんな場合かを、対応範囲と条文の両面から整理しました。申し込み前に確認すれば避けられるものが大半です。