残業が多くて辞めた場合の離職理由|45時間・80時間・100時間で見る

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目次
  1. 労働基準法が定めている数字
  2. 限度時間は45時間
  3. 特別条項があっても上限がある
  4. 使用者が守らなければならない上限
  5. 離職理由の区分で使われる数字
  6. イ|連続3か月以上の限度時間超
  7. ロ|1か月100時間以上
  8. ハ|連続2か月以上の平均80時間超
  9. 育児・介護をしている場合
  10. 自分の時間を数える
  11. 1. 前6か月を並べる
  12. 2. 連続を数える
  13. 3. 100時間の月があるか見る
  14. 4. 休日労働も足す
  15. 記録の集め方
  16. 給与明細から逆算する
  17. 勤怠システムを控える
  18. 記録に残っていない場合
  19. 賃金が支払われていない場合
  20. 数え方でよくある取り違え
  21. 所定労働時間を超えた分と法定時間を超えた分
  22. 管理監督者とされている場合
  23. みなし残業が設定されている場合
  24. 持ち帰りの仕事
  25. 該当しそうな場合
  26. 離職票の記載を確認する
  27. ハローワークに記録を持っていく
  28. 労働基準監督署にも相談できる
  29. 体調を崩している場合
  30. 辞める前にやること
  31. 記録を先に確保する
  32. 36協定を確認する
  33. 退職日を決める
  34. 誰に頼めるか
  35. 依頼先を選ぶなら
  36. まず6か月を並べる

残業が理由で限界が来ている場合、辞めたあとの扱いにも影響します。

労働基準法が定めている上限と、失業給付の区分で使われる数字は同じです。自分の時間を数えれば、どこに当たるかが見えます。

2つの法律が同じ数字を使っている

労働基準法36条(働かせる側の上限) 限度時間:1か月45時間・1年360時間 上限:1か月100時間未満/平均80時間以内 雇用保険法施行規則36条5号 同じ数字で離職理由の区分を定めている 該当すれば給付制限なし・日数が増える だから自分の残業時間を数える意味がある 見るのは離職の日の属する月の前6か月 判断するのは公共職業安定所長
働き方の記録が、そのまま給付の材料になります。

労働基準法が定めている数字

限度時間は45時間

労働基準法第36条第3項は次のように定めています。

前項の限度時間は、一箇月について四十五時間及び一年について三百六十時間(中略)とする。

——労働基準法 第36条(e-Gov 法令検索)

1か月45時間、1年360時間です。3か月を超える変形労働時間制の場合は1か月42時間・1年320時間になります。

特別条項があっても上限がある

同条第5項は、臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合について、1か月100時間未満、1年720時間を超えない範囲で定められるとしています。

45時間を超えられるのは、1年について6か月以内です。

使用者が守らなければならない上限

同条第6項は次の3つを挙げています。

対象 上限
健康上特に有害な業務の1日の延長 2時間を超えない
1か月の時間外・休日労働 100時間未満
2か月から6か月の平均 80時間を超えない

協定があっても、この枠は超えられません。

離職理由の区分で使われる数字

雇用保険法施行規則第36条第5号は、次の3つの形を挙げています。

イ|連続3か月以上の限度時間超

離職の日の属する月の前6か月のうち、いずれか連続した3か月以上の期間で、36協定の限度時間に相当する時間数を超えて時間外労働・休日労働が行われたこと。

限度時間は上で見た45時間です。

ロ|1か月100時間以上

前6か月のうちいずれかの月において、1か月あたり100時間以上の時間外労働・休日労働が行われたこと。

1か月でも該当すれば挙げられている形です。

ハ|連続2か月以上の平均80時間超

前6か月のうちいずれか連続した2か月以上の期間の平均が、1か月あたり80時間を超えたこと。

育児・介護をしている場合

イの括弧書きは、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者や、要介護状態にある対象家族を介護する労働者について、制限時間に相当する時間数で見ると定めています。

一般の労働者より低い基準で判断される形です。

自分の時間を数える

1. 前6か月を並べる

離職の日の属する月を起点に、6か月分を書き出してください。

時間外・休日労働の合計 判定
1か月目 ◯◯時間 45時間超か/100時間以上か
2か月目 ◯◯時間 同上
(6か月目まで)

2. 連続を数える

45時間超が3か月続いているか。80時間超の平均が2か月以上続いているか。連続の数え方で当てはまる号が変わります。

3. 100時間の月があるか見る

1か月でもあれば、ロに挙げられている形になります。

4. 休日労働も足す

条文は「時間外労働及び休日労働」と書いています。休日に出た分も合算してください。

記録の集め方

給与明細から逆算する

残業手当の額と割増率が分かれば、時間数を出せます。明細に時間数がそのまま載っていることもあります。

勤怠システムを控える

退職と同時にアクセスできなくなります。在籍中に、月ごとの合計時間が分かる形で保存してください。

記録に残っていない場合

実際の勤務時間を示せる材料を集めます。

  1. 入退館の記録
  2. 業務用のメールやチャットの送信時刻
  3. 交通系ICカードの履歴
  4. 業務日報や作業記録

賃金が支払われていない場合

未払いの残業代は、賃金の請求権として扱われます。労働基準法115条は時効を定めており、附則により当分の間、退職手当以外の賃金は3年です。

未払いへの対処は最後の給料が振り込まれないにまとめています。

数え方でよくある取り違え

所定労働時間を超えた分と法定時間を超えた分

会社の所定が7時間30分の場合、8時間までの30分は法定内の時間外です。36条が対象にしているのは法定労働時間を超える部分です。

明細の残業手当が割増になっているかどうかが目安になります。

管理監督者とされている場合

労働時間の規定が適用されない扱いになっていることがあります。ただし役職名だけで決まるものではなく、実態で判断されます。

記録は同じように残しておいてください。

みなし残業が設定されている場合

固定残業代に何時間分が含まれているかを確認してください。その時間を超えて働いた分は別に発生します。

含まれる時間数は労働条件通知書か賃金規程に書かれています。

持ち帰りの仕事

自宅で作業した時間の扱いは、指示があったかどうかで見られます。指示のやり取りが残っていれば材料になります。

該当しそうな場合

離職票の記載を確認する

事業主が記入した離職理由の欄を見てください。実態と違う場合は異議を申し立てられます。

手順は離職票が届かないにまとめています。

ハローワークに記録を持っていく

判断するのは公共職業安定所長です。当サイトが該当すると決めることはできません。

区分ごとの違いは会社都合になる条件は省令に並んでいるにまとめています。

労働基準監督署にも相談できる

上限を超える働かせ方そのものは労働基準法の問題です。所在地の一覧から管轄の署を探せます。

体調を崩している場合

先に受診してください。診断書があると、休むことと辞めることの両方の手続きが進みます。

明日から行けない状態なら明日から会社に行きたくないを読んでください。

辞める前にやること

記録を先に確保する

退職を伝えると、システムへのアクセスが止まることがあります。数字を控えるのが先です。

36協定を確認する

労働基準法106条は、36協定を労働者に周知させなければならないと定めています。自分の職場の限度時間が何時間かを見られます。

退職日を決める

記録が揃ってから日付を決めても遅くありません。日程の作り方は退職は何日前に言えばいいのかにまとめています。

誰に頼めるか

依頼先ごとに、対応できるとされている範囲
依頼先退職の意思を会社に伝える有給・退職日・未払い賃金の話し合い損害賠償の請求や訴訟への対応
弁護士対応できる対応できる対応できる
労働組合対応できる団体交渉として対応できる対応範囲外
民間企業対応できる対応範囲外対応範囲外

労働組合の代表者や委任を受けた者は、労働組合法第6条により使用者と交渉する権限を有するとされています。いっぽう弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を業として取り扱うことは弁護士法第72条で禁じられており、民間企業が会社と交渉した場合はこの規定に触れる可能性が指摘されています。自分の事情がどれにあたるかの判断は弁護士の領分です。条文:労働組合法弁護士法(e-Gov法令検索・2026年8月確認)

辞める意思を届けるだけなら、伝えるところまでで進みます。

未払いの残業代を請求する、離職理由の記載を争う。ここからは扱える相手が変わります。金額が大きい場合は弁護士です。

依頼先を選ぶなら

残業代の請求まで含めて頼みたい場合、対応範囲に入るかを申し込み前に確認してください。

主要なサービスの料金を並べた比較はどこに頼むかにまとめています。

未払いの残業代まで相談したい場合の相談先を見てみる

まず6か月を並べる

45時間、80時間、100時間。どれかに触れているかは、数字を並べれば分かります。

記録を控えたうえで、離職票の記載を確認してください。

よくある質問

残業何時間から問題になりますか。

労働基準法36条3項は限度時間を1か月45時間・1年360時間と定めています。特別条項を結んでも、同条6項により1か月100時間未満、2〜6か月の平均で80時間を超えないことが求められます。

離職理由に影響しますか。

雇用保険法施行規則36条5号は、連続3か月以上の限度時間超、いずれかの月に1か月100時間以上、連続2か月以上の平均で1か月80時間超、という3つの形を挙げています。該当するかを判断するのは公共職業安定所長です。

どの期間を見ますか。

離職の日の属する月の前6か月です。この範囲で連続する月がどうなっているかを数えてください。3か月連続と2か月連続では当てはまる号が変わります。

記録がありません。

給与明細の残業時間と割増賃金の額から逆算できます。勤怠システムの画面は退職と同時に見られなくなるため、在籍中に月ごとの合計が分かる形で控えてください。

サービス残業で記録に残っていません。

実際の勤務時間を示せる材料を集めてください。入退館の記録、業務用のメールやチャットの送信時刻、交通系ICカードの履歴などが使われることがあります。労働基準監督署に相談する際の材料になります。

料金と対応範囲を見てから決められます

公式サイトで料金と対応範囲を見る